多くの人は、看護師と聞くと外来や病棟で働く姿を思い浮かべますが、中には手術室で勤務するオペ室看護師も存在します。オペ室看護師とは、手術室で勤務する看護師のことです。看護師資格があればオペ室看護師になれますが、看護以外にも医療器具などの専門的な知識が必要でしょう。
オペ室看護師の仕事は、器械出しと外回りの2つに大別できます。器械出しは、医師が手術で使用する器具をオペ中に渡す役割を持っており、手術前に器具を準備するのも仕事の1つです。手術をスムーズに進行できるよう、手術の流れを理解する必要があるため、術式についての知識も重要と言えます。
一方の外回りは、患者への看護を行うのが仕事です。手術で必要な薬品や輸血用製剤の準備をはじめ、手術中の患者のバイタルチェックや記録など、間接的に手術を支えることになります。その他にも、患者の不安を取り除くためのコミュニケーション、患者の本人確認、病棟看護師からの申し送りといった、手術前後のサポートを行う役割もあるのです。
このように、オペ室看護師には求められる知識が非常に多く、患者や医師と必要になる高いコミュニケーションスキルも欠かせません。十分なスキルを身につけるまでが大変ですが、手術室という人の命を救う現場で大きなやりがいを持って働ける、貴重な仕事でもあります。これから看護師として働いていくなら、看護師にはこうした手術室での貢献の仕方があることを知ることが大切です。